越前そばの由来
1601年、府中(現越前市)の城主がそば師を伴って赴任しました。
麺状のそばに「大根おろし」を添えて食したとあるのが現在の「おろしそば」のはじまりと
伝えられています。この「おろしそば」が「越前おろしそば」として全国に広まったのは、
1947年(昭和22年)に昭和天皇が福井を訪れた際、おろしそばを2杯もお召し上がりになり、
その後そばの話題となった時「あの時の越前のそば・・・」とお言葉にされたことが、
「越前そば」命名の由来とされています。
玄そば
そばの実は脱穀・乾燥を経て製粉されますが、殻のついたままの実を「玄そば」と言います。
「玄そば」は収穫後も生きている種実のため、発芽に向かうエネルギーをもっています。
そのため、貯蔵するには低温低湿管理し、一種の冬眠状態にして保管します。
こうした状態の「玄そば」は鮮度が損なわれず、挽きたてのものはより豊かな風味を味わえます。
福井のそばが美味しい秘密
福井は昔から水の良いところとして知られています。
水質のよい伏流水に恵まれ、名水百選に名を連ねる名所が幾つも点在しています。
さらには、長い歴史の中で福井を流れる川が氾濫を重ねて、豊かな大地を形成しました。
その大地が質の良いそばを育み、みずみずしい大根を育ててきたのです。
水と、水によって育まれたそばと大根が、「越前おろしそば」独自のおいしさを生んでいるのです。